第269回では、XR Kaigi 2024で得た知見をもとに、メタバースの成長に必要なデータ分析、サンリオバーチャルフェスの空間づくり、XRデバイス利用者の調査について話しました。参加者は、メタバースに関する複数のセッションを振り返り、イベントやワールドを作る際にどのような考え方が大切かを共有しました。
メタバースのデータ分析を扱ったセッションでは、人を集めることだけでなく、メタバースならではの体験を作ることが重要だと紹介されました。イベント開催後、ワールドへの来訪者が減少する傾向や、入室後の滞在時間などを手がかりに、ユーザーの行動を分析して改善につなげる考え方が取り上げられました。移動やインタラクション、コンテンツ、クエスト、コミュニケーション、ビジネスなどの観点で行動を捉え、体験の改善点や成功要因を見つけること、目標を定めてPDCAを回すことが話題になりました。また、再訪などの行動面と、場への愛着などの感情面の両方から、継続して関わるユーザーを増やす視点も紹介されました。
サンリオバーチャルフェスの企画・演出を扱ったセッションでは、現実の空間をそのままメタバースに再現するのではなく、仮想空間ならではの体験を加える考え方が共有されました。360度見渡せる空間では、利用者の注目をどこに集めるかを意識し、演者やステージに集中できるよう、会場とスクリーンのつながりなども設計するとのことです。構想段階で技術的な実現性を先に限定せず、利用者が楽しめる体験を出発点に考えることについても意見が交わされました。
さらに、XRデバイスの利用状況や潜在ニーズを調べた公開資料を紹介しました。約1,100人を対象とする調査に加え、20〜69歳の約3万人を対象にした生活者調査との比較が行われており、利用デバイスや利用時間、MR機能の利用状況などが扱われています。参加者は、XRの利用実態を知るための資料として、調査結果を確認するよう呼びかけました。