第68回は「ステーブルコインとその他仮想通貨の比較」の後編として、ステーブルコインがWeb3や社会に与える影響、利用が広がる可能性について話しました。ドルに連動するPayPal USDの発表を題材に、法定通貨と価格が連動する仕組みは、発行主体への信頼や新たなルールづくりが重要になると確認しました。決済に広く使える企業が発行する場合には、国の通貨への影響も含めて慎重な検討が必要だという議論もありました。
個人の利用については、現在の買い物では円や既存の決済サービスで足りる場面が多く、普及には時間がかかるという見方が示されました。一方、海外送金や海外の販売店での購入では、銀行送金に比べて手数料を抑えられる可能性があります。企業間決済では取引額が大きいため、手数料や処理の自動化による効果が期待され、企業での導入が先行し、その影響が商品の価格などを通じて個人にも及ぶ可能性が話題になりました。
また、海外での支出や輸入品の購入に備えて、資産の一部をステーブルコインで持つ方法や、価格変動の大きい仮想通貨を保有する際の選択肢として使う考え方も取り上げました。ステーブルコインの種類として、法定通貨担保型、仮想通貨担保型、アルゴリズム型、コモディティ型を挙げ、それぞれの仕組みや管理の違いを議論しました。法定通貨担保型は信頼性や緊急時の対応が重要で、取引所のセキュリティや利用者の安心につながる環境づくりも課題です。普及の時期や形はまだ見通しにくいものの、送金のしやすさやコスト面を含め、ビジネスでの活用可能性を整理しました。