Web3の普及によって既存の国はどうなるのかをテーマに、国が担ってきた役割や、国境にとらわれない経済の可能性について話しました。暗号資産やNFT、DAOがシステムへの信頼をもとに機能するなら、国に頼る必要性が薄れるのではないかという見方が示されました。一方で、観光など現実の場所に関わる産業や、食料・生活環境といった物理的な条件は残るため、国そのものがすぐに不要になるのではなく、経済的な力関係が変わる可能性があるという意見も出ました。
日本については、漫画などのコンテンツがWeb3を通じて海外に広がる期待が語られました。NFTは二次流通の履歴を追いやすく、設定によっては取引に応じて創作者に収益が還元される点が話題になりました。作品を応援するために購入するだけでなく、保有したものを売ることも新たな応援や普及の形になりうる、という考えが共有されました。
国が税を集める仕組みが弱まった場合の影響として、公共サービスや教育、地方への再分配が難しくなり、地域間の経済格差が広がるのではないかという懸念も挙がりました。税を納める先を選べるようになる可能性や、住む場所を選ぶ理由についても意見が交わされました。また、ブロックチェーンはデータを複数の端末で保持・検証する分散型の仕組みとして説明され、特定の国やサーバーへの依存が小さくなる一方、電力や設備など土地に関わる条件は残るという指摘がありました。
さらに、FacebookのLibraを例に、世界規模で利用される共通通貨が生まれた場合、既存の国家や通貨が警戒する可能性について話しました。ビットコインなどは国の不安定さを背景に資産の避難先として使われる場合がある一方、価格変動への不安もあります。参加者は、Web3が国をただちに置き換えるというより、国がWeb3を利用する展開も含め、既存の制度との関係が変化していく可能性を考えました。