番組では、Anthropicが公表したレポートをもとに、Claudeの不正利用とされる事例を紹介しました。レポートは、2025年12月から2026年8月に確認したAIの悪用を複数分野にわたって取り上げています。なかでも、中国のAI企業などがClaudeの上位モデルを利用し、自社モデルの学習に使ったとされる「上流(モデル蒸留)」が話題になりました。Alibabaでは、2026年5〜7月に1億5,100万件超のやり取りが確認されたと報告されています。
また、Moonshot AIやDeepSeekなどについて、利用者に知らせず問い合わせ内容をClaudeへ転送したとする記述も紹介しました。転送情報には、監視カメラ映像、企業の内部情報や認証情報などが含まれていたとされています。軍事関連の開発にClaudeが使われたとする事例も取り上げられました。一方、Anthropicの報告に対する反応や事実関係には不確かな点があるため、報告内容をそのまま確定事実として扱うのではなく、主張と確認できる情報を分けて考える必要があると話しました。
許可を得て他社モデルを学習に活用することと、許可や利用者の同意なくモデルや入力データを使うことは別の問題です。AIの利用そのものを避けるのではなく、機密情報や個人情報を不用意に入力しないこと、送信前にデータを絞り込むこと、固有名詞などを伏せることが大切だと議論しました。AIの利便性を活かしながら、何を渡すのかを利用者自身が判断する姿勢が必要だとまとめています。