第30回では「Web3と旅行」をテーマに、旅行で得られる体験とメタバース観光の可能性を話しました。旅行の目的として、非日常や新しい刺激を得ること、日常のストレスから離れること、思い出を作ることなどが挙げられました。一方、VRでは場所を自由に移動できるため、遠くへ出かけること自体の特別感や、自分探しの旅の感覚を得にくいのではないかという意見も出ました。
旅先の魅力には、建物や風景だけでなく、その土地の人々の会話や雰囲気、地域ごとの文化も含まれると話しました。インターネット上では異なる地域の人が混在するため、特定の土地らしさをメタバース上で再現する難しさがあります。また、旅行では普段食べないものを一緒に味わうなど、体験を共有することも思い出につながります。こうした点から、教室で映像を見るだけの旅行や、VR空間での修学旅行では、リアルな旅行と同じ体験にはなりにくいのではないかと考えました。
一方で、観光地や街並みを3D空間として記録し、景観を保存する取り組みには可能性があると話しました。現地の建物だけでなく、人々の行き交う様子や当時の生活の雰囲気も記録できれば、将来その時代を知る手がかりになるという考えです。映画『HELLO WORLD』に描かれる、過去の京都を再現した空間にも触れました。
さらに、アニメや映画の聖地をメタバース上に再現し、場所ごとに異なるNFTを購入できる仕組みについても話しました。現地に行きにくい人が仮想空間を訪れたり、NFTを通じて地域にお金を落としたりすることで、聖地巡礼や地方創生につながる可能性があります。観光地で使えるデジタル通貨として紹介されたルーラコインにも触れ、Web3と旅行を結びつける事例やアイデアを取り上げました。