第412回では、自民党の正式提言として紹介された「AIホワイトペーパー2.0」を取り上げました。AIエージェントの登場によって、AIが質問に答える道具から、目的に沿って行動する存在へと役割を広げていることを背景に、社会の仕組みを根本から見直す「AIトランスフォーメーション」の考え方を確認しました。また、人手不足や少子高齢化が進む日本では、AIの導入を社会課題への対応につなげられるという見方も紹介されました。
AIを自国内だけで完結させることを目指すのではなく、必要な領域で自立性を高めながら、他国とも協力していく方針が話題になりました。日本が注力する領域として、ロボットなどが現実世界で自律的に動くフィジカルAIや、特定の業界のデータ・業務ルールに対応するバーティカルAIが挙げられました。半導体製造装置や素材など、日本の産業が強みを持つとされる分野を生かす考え方にも触れています。
さらに、AIの利用拡大を支える電力やデータセンターの整備、省電力化について話しました。データセンターの排熱を温水プールや住宅暖房に活用する事例・アイデアにも触れ、都市づくりの中での活用可能性を話題にしました。自動運転については、物流や移動手段の課題への対応に加え、開発や安全性評価を進める必要性を確認しました。防衛分野では、AIを兵器に使う話に限らず、データ統合や調達、人材育成などの基盤整備が取り上げられました。政府が行政でAIを先行活用し、社会全体の導入を後押しする役割にも触れ、ホワイトペーパーの続きは次回扱うことになりました。