第88回では「NFTと著作権」をテーマに、著作権の基本やNFTを扱う際の注意点を話しました。著作物は、思想や感情を創作的に表現したものとされ、小説や論文、音楽、絵画、漫画、写真、映画、ゲーム、プログラムなどが例に挙がりました。職業として制作しているかどうかにかかわらず、個人が作ったものも対象になり得る一方、一般的な配置やありふれた表現が似ているだけでは、著作権侵害とは限らないことも説明しました。
著作者人格権には、公表する時期や氏名表示、意図に反する改変を防ぐことに関わる権利があり、複製、公衆送信、展示、譲渡、貸与などにも著作者の権利が関わると紹介しました。また、個人的な利用のための複製や、一定の条件を満たした引用など、著作物を許可なく利用できる場合にも触れました。SNSに投稿された写真も著作物として扱われるため、自分で見るために保存することと、広く公開したり販売したりすることは区別して考える必要があると話しました。
NFTについては、作品を購入しても著作権まで購入者に移るわけではなく、作品の所有者になることと著作権を持つことは別だと整理しました。NFTを買った人が作品を複製して販売したり、作品を改変したり、グッズに利用したりする場合には、著作者の権利や利用条件に注意が必要です。NFT化する作品を選ぶ際にも、元の作品の利用が認められているかを確かめることが大切だと説明しました。
CC0として公開された作品は、基本的に自由に利用できる例として紹介されました。一方、SNS上の画像などを使う場合は、どのような目的・場所で使うのかを伝えて許可を取り、名前の表示についても確認する方法が挙げられました。Web2上の画像をNFTにして販売するケースや、NFTの仕組みを構成するコードの利用にも著作権が関わることを取り上げ、作品や仕組みの権利と利用条件を確認する必要性を共有しました。