第297回では、「メタバースとゲームの違い」をテーマに、両者を明確に分けられるのかを話しました。メタバースには共通の定義がないため、ゲームとの境界も一律には決めにくいという見方が示されました。VRChatやclusterにはアスレチックやシューティングなどゲーム性のあるワールドがあり、反対にマインクラフト、フォートナイト、あつ森など、メタバースに近い要素を持つゲームもあります。テトリスやぷよぷよのように、ゲームではあってもメタバースとは捉えにくい例も挙げられました。
目的や遊び方にも注目しました。ゲームはストーリーやプレイを通じて楽しむことが中心で、作り手が用意した内容に沿って進む場合があります。一方、ソーシャルVRでは、交流を目的にしたり、利用者自身がワールドやアバターを作ったりすることがあります。ただし、利用者が作り手と遊び手を兼ねる傾向は、現在の利用者層が限られていることとも関係するのではないかと話しました。原神のように交流の要素があるゲームや、遊び方の幅が広いマインクラフトもあり、目的だけで分けるのは難しいという意見も出ました。
アバターの自由度やコミュニケーションの方法も、違いを考える手がかりとして取り上げました。ソーシャルVRでは、ワールドに合わせて姿を変えたり、身振りやリアクションを使ったりできます。ゲームでは世界観を保つため、見た目の変更に制約がある場合があると話しました。また、ゲームでもチャットやボイスチャットなどで交流できるため、単純な二分ではなく、選べる表現や交流の幅に注目する必要があります。クリエイターが参加できる仕組みや、プラットフォーム内の経済、Web3との接点にも触れ、メタバースの範囲には複数の捉え方があると確認しました。