今回のテーマは「新しい世界」です。Web3が広く普及した場合、インターネット上に既存の国家に並ぶほどの勢力が生まれるのかを話しました。Facebookの利用者が共通のトークンを使えば一つの大きな経済圏になり得る、というLibraの構想を振り返り、プロジェクトがDiemへ名称を変えた後に終了した経緯にも触れました。各国政府や銀行の反対、マネーロンダリングやテロ資金への懸念などが背景にあったと紹介されました。
インターネット利用者が多くても、言語や文化、関心の違いから、全員が一つの国のようにまとまるとは限りません。共通の通貨を使うことが現実の経済に影響するのか、あるいは現実と切り離されたゲーム内通貨のように独立した世界を形づくるのかを検討しました。Pizzaトークンを例に、現実の通貨と交換できない仕組みが広く使われたとき、それを新しい世界と呼べるのかという問いも挙がりました。
また、「世界」の定義によって答えが変わることを確認し、現実と連続するメタバースと、現実とは関係なく内部で経済や人間関係が完結するパラレルワールドを比べました。VRChatやclusterなどが一般に広く受け入れられた場合の可能性や、ネット上の小さなコミュニティが人々にとって欠かせない居場所になれば、大きな力を持つのではないかという見方も共有されました。最後は、デジタル上のコミュニティとアイデンティティを次回のテーマに決めました。