今回は「AI × 教育」をテーマに、生成AIを課題や授業でどう扱うかを話しました。話題の事例として、慶應義塾大学の課題に、配布資料の白文字で生成AIへの指示を埋め込み、AIが資料と無関係な内容を生成した場合は評価対象外とする注意書きがあったと紹介されました。生成AIの出力を確認せずに使うことの問題や、ハルシネーションへの注意も取り上げ、AIの回答や引用元を確かめる重要性を確認しました。
文部科学省が公表した初等中等教育段階の生成AI活用ガイドラインにも触れ、人間を中心に据え、児童生徒の学びに生成AIを適切に生かす方針を紹介しました。大学では、生成AIの利用を禁じる授業もあれば、利用を推奨しつつ使い方に注意を促す場合もあるなど、対応は教員によって異なるという話が出ました。参加者の経験を交えながら、基礎を身につける段階と、社会での実践を想定する段階とでは、AIを使う目的や適切な範囲が変わるのではないかと議論しました。
活用によって作業の効率が上がる一方、英作文の添削に頼ることでスペリングを自分で確かめる機会が減るなど、身につきにくくなる能力もあるのではないかという経験が共有されました。学習を補助する用途と、課題そのものを代行させる用途を分けて考える必要性や、AIを使う場合にも内容を理解し、自分で修正・判断できる状態が大切だという意見が出ました。また、AIを用いた学習に関する研究論文の紹介では、GPAの向上と学習時間の短縮が報告されている一方、AIへの依存には注意が必要だとされていました。AIを使うことで学びの機会が広がる面と、学習過程が省かれる懸念の両方を見ながら、教育現場での活用を考えました。