金は希少性があり、偽造されにくく、特定の国に依存しないことなどから、価値を保存する資産として扱われてきたと説明しました。金本位制では金が通貨の価値を支える仕組みだったことや、法定通貨の価値が変動するリスクを例に、金を保有する考え方を話しました。また、金は採掘によって供給量が増える可能性はあるものの、石油のような消耗品ではなく、産出量が一国の動向だけで決まりにくい点も取り上げました。
こうした金の性質と、発行上限があり、特定の国家に依存せず、偽造が難しいビットコインとの共通点から、「デジタルゴールド」という呼び方を紹介しました。物理的な金は保管場所や金庫が必要ですが、ビットコインはデジタルで保有できることも利点として挙がりました。一方、暗号資産は価格が大きく変動することや、技術的な問題が価値に影響する可能性があり、金と同じように安定した資産とみなせるかは別の論点として話しました。
イーサリアムはNFTやDAppsなど、通貨以外の用途にも使われるため、価値保存を目的に保有する人が増えて流通が減れば、関連サービスやNFTの利用に影響するのではないかという懸念が語られました。ビットコインとイーサリアムのどちらがデジタルゴールドに適するかについては、結論を出さずに検討しています。また、ブロックチェーン上ではウォレットの動きが分かっても、持ち主本人の特定は別の問題であること、取引所の本人確認や法定通貨への交換、相続時の課税など、制度面の難しさにも触れました。価値保存の手段としての利点と、価格・技術・制度上の課題をあわせて整理した回です。